皆さんは寝る直前までスマホを見ていませんか?
もし、見ていると答えたアナタは少し注意が必要かもしれません。
その使い方は不眠だけでなく、生活のなかに様々な悪影響を与える可能性があります。
「なぜ練る前のスマートフォンは身体に悪いのか」「それでもスマートフォンを止められない時の方法」など、今回の記事は役に立つことばかりなので是非快適な生活のためにお読みください!
紫外線の次に強いブルーライトとは
2017年に行われたMMD研究所の調査「スマートフォン利用者実態調査」によると、
スマートフォンをよく利用している時間帯は19:00~23:00が63.1%でした。(引用:『2017年度:スマートフォン利用者実態調査』)
これを読んでいる方の中にも、夜遅くまでスマホを操作していて翌日、日中にも関わらず、眠かったり、体調が優れなかったりしていることがありませんか?
その原因には「ブルーライト」と呼ばれる特殊な光が関係しているのです。
ブルーライトは、紫外線の次に強い青色の光であり、人の目で見ることができる光のなかで最もエネルギーの大きいものです。
スマートフォンに限らず、パソコンやテレビ、LED照明からも発せられており、私たちの生活と密接に関わっています。
ブルーライトが身体に与える影響
ブルーライトは気づかないうちに、私たちの身体に思わぬ影響を与えていると言われています。
網膜への影響
光は通常、目に入ると内部の角膜や水晶体で吸収されます。
しかし、特にエネルギーが大きいブルーライトは角膜や水晶体を通り抜け、網膜まで直接届く仕組みです。
その際、過度に網膜が光を浴び続けると、網膜の中心「黄斑」にダメージを与えます。本来であれば、加齢によって引き起こされる、視界の中心が黒く見えたり、歪んだりする眼の病気「加齢黄斑変性」の発症のリスクが高まると言われているのです。
アメリカでは、成人が失明する原因の第1位、日本でも4位という病気であり、視力の低下やドライアイ、緑内障なども招く恐れがあります。
目の疲れ(眼精疲労)を起こしやすい
ブルーライトは、非常に波長が短い光です。波長が短いと、光は散乱しやすくなります。すると、大気中の粒子(ホコリや水分)にぶつかり、まぶしさやチラツキの原因になっています。
そのように散乱している光が目に入ると、ピントが合わず、ぼやけてしまうのです。
その状態を正そうと、目のピントを調節する筋肉(毛様体筋)は、ピントを調節しようと無意識のうちに働き続けます。
そして、その筋肉疲労が目の疲労へとつながるのです。
特に、画面から目までの距離が近い状態だと、目に入る光の量や刺激が増えて、さらに目に負担がかかることから注意が必要です。
睡眠への影響
朝に目覚め、夜になれば眠るという一連のサイクルのことを「サーカディアン・リズム」と呼びます
24時間の体内時計のようなもので、すべての生き物に組み込まれているリズムです。
夜になるとヒトの体内では「メラトニン」と呼ばれる、睡眠に作用するホルモンが分泌されます。
しかし、夜にブルーライトを含んだ明るい光を浴び続けると、脳が今は昼だと勘違いし、メラトニンの分泌が抑えられてしまいます。
身体の覚醒状態は続くので、脳は勘違いを起こしたまま。結果として、サーカディアン・リズムが崩れるのです。
夜はいつまで経っても眠れず(眠りが浅く)、日中は眠気により集中できないなどの睡眠障害はサーカディアン・リズムが崩れることで。引き起こさされます。
精神への影響
サーカディアン・リズムが崩れることで影響を受けるのは睡眠だけではありません。
私たちの精神状態にも影響を与えます。そこにはホルモンの分泌が関係しており、ブルーライトのような強い光は、その刺激が網膜から脳へ直接伝わってしまいます。
運動に作用するアドレナリンや「しあわせホルモン」と呼ばれ、緊張やストレスを緩和するセロトニン、体内の代謝を司るコルチゾールといった精神的な部分に関わるホルモンの分泌にも影響を与えます。
ホルモンバランスが崩れた状態が続くと、こころの不調も招く可能性があるのです。
ブルーライトには良い点も
私たちに悪い影響を与えがちな印象があるブルーライトにも、良い点があります。
それは「起床時や日中にブルーライトを含む光を浴びると、身体が覚醒・活性化する」ことです。
ブルーライトには、サーカディアン・リズム(体内時計)を整える作用があります。
起床時にブルーライトを浴びると、脳の目覚めにつながり、日中は身体を活性化させ、夜になると自然と眠気が来ます。
このように、体内時計を正常に機能させる効果もあるのです。
しかし、皆さまは、スマホを顔に近づけた状態で操作していませんか?ブルーライトは、刺激が強い光に変わりはなく、その刺激は目からの距離が近ければ近いほど、強くなります。
そのため、起床時や日中であっても注意が必要です。
ブルーライトを抑えるためにできること
私たちの生活のなかに溢れるブルーライトを避けることは、実際のところ、難しいことでしょう。
しかし、それらから受ける影響を抑えられるグッズやアイテムがあります。
ブルーライトカットレンズ付き眼鏡
目に入るブルーライトの量を減らすことができれば、必然的に目の疲れなどを予防できるはずです。
ブルーライトを完全ではありませんが、カットする機能を持ち合わせたレンズが付いた眼鏡を着用することも有効です。
ブルーライトカットフィルム
スマホやパソコンの画面に貼るだけでブルーライトの刺激を抑えられるフィルムが手に入るようになりました。
フィルムの特性上、画面の色合いが変化するように感じられるようですが、すぐに慣れ、目への刺激も軽減される印象があります。
種類も多く、価格も1,000円未満のものから、5,000円を超えるものまで、多種多様に存在します。
ブルーライトカットのアプリ
スマホのアプリでも続々とブルーライトに対策したアプリを利用することができます。
個人で調節できたり、アプリの標準設定で利用できたり、シチュエーションにあわせて設定が変更できたりと、非常に使い勝手が良く、目の疲れを防止でき、睡眠への影響も抑えられます。
私自身もAndroid用のアプリ「Twilight」を利用していますが、目の疲れが減り、睡眠も快適になり、翌日の日中に眠くなるということもなくなりました。
iPhoneでは、設定の画面表示と明るさから「Night Shift」というブルーライトカットモードに変更が可能です。
Androidにはそのような機能がないため、専用のアプリをインストールしての利用がお勧めです。
ただし、便利なアイテムがあるから……と安心して、夜遅くまでスマホやパソコンを操作していては、結局のところ、睡眠不足や体調不良を招く原因になりかねません。
そのような状態を招かぬように注意しましょう。
スマホの電磁波という影響
どういうこと?と感じる方のほうが多いことでしょう。睡眠時、スマホをベッドの脇に置いて、アラーム代わりにしていませんか?
実はその行為、身体には悪影響を与えかねないのです。
スマホや電子レンジなどのあらゆる電化製品は、稼動させると「電磁波」と呼ばれる、目には見えない電気と磁気の2種類の性質が異なる波のことを指します。
それらは、健康に悪影響を及ぼすと考えられるようになっています。
ただ、国内では、電磁波の周波数に規定が設けられており、基準値の50倍の安全率が電波法に定められました。
そのため、事実上の健康被害は認められていません。とはいえ、電磁波は発信源からの距離が近ければ近いほど、その影響が大きくなると言われています
耳に押し当てて通話をし、顔から近い距離で操作をするスマホは、電磁波の影響が無いとは言い切れません。
特に、アラーム代わりにスマホを枕元に置く行為は、寝ている間に、脳を中心に電磁波を浴びる状態が続くことを意味し、注意が必要です。
電磁波を防ぐための便利な機能
そんなスマホの電磁波の影響を減らす便利な機能があります。それは「機内モード」です。
そうです。飛行機のマークをしているアイコンです。もともと、飛行機内でスマホの通信を遮断するために使うことを目的とした機能でした。
ですが、実生活でもメリットがある機能だったのです。ウェブの閲覧はできないものの、データ通信無しでオーディオ代わりに使えたり、バッテリーの消耗を抑えたり、充電速度が速まったり、といったメリットがあります。
睡眠時においてのメリットは、機内モードにすることで、睡眠中、脳が電磁波を浴び続けるという状況を避けることができます。
また、通信のすべてを遮断するので、メールやLINEなどの通知を受けつけません。「通知が気になって眠れない」や「通知が気になるので、スマホをつい手に取ってしまう」ということもありません。
電磁波の影響という点では、ゼロとは言えないものの、通常の通信時に比べ、圧倒的に電磁波を遮断できます。
このほうが夜中も安心して眠りにつくことができることでしょう。本当は、寝室にスマホを置かない、持ち込まないことが最善の手段だと言えますが、スマホをアラーム代わりに使っている方もきっと多いことかと思います。
幸い、機内モードにしていても、アラーム機能は使用できます。ですので、機内モードをオンにして、快眠を手に入れましょう。きっと、翌朝の目覚めも最高なはずです。
まとめ
就寝前や就寝中、気がつかないうちに、自分のスマホなどから様々な影響を受けていることが分かったことでしょう。
そして、その影響が身体や精神の不調を招く恐れがあることも。しかし、ブルーライトのように、起床時や日中は、むしろ必要な場合もあり、必ずしも悪いことばかりではないのです。
最も大切なことは、私たちの生活に必要不可欠なものとなったスマホなどの便利な物と上手に付き合うことです。
夜遅くまで、寝ずにそれらを使用し、体調不良や眠気に襲われていては意味がありません。
分自身でスマホなどが体に及ぼすメリット・デメリットを理解し、ルールを決め、それに従って生活することが大切になるのではないでしょうか?
今回ご紹介した、商品やアプリ、機能は今すぐに入手でき、使えるものばかりです。
それらを効率的に利用することで、ストレスのない、健康な毎日を手に入れましょう。