デスクワークが生活の中心だと、どうしても腰にかかる負担は大きくなってしまいます。
ついつい猫背になっていたり、腰が反りがちになっていたりしていませんか?
姿勢が悪い原因は、腰の向きにあることがおおいようです。
バランスボールで腰を動かし、ずれていた腰を元の位置に戻しましょう!

腰痛はわずかな体の変化が積み重なって起きています
腰痛に悩む人は非常に多いようですが、実は、そのうちのほとんどのケースでは検査をしても以上が見つからないか、異常が見つかったとしても年相応な変化しかないことが多いようです。
腰痛の症状で医療機関を受診した人の、およそ85%はなにが腰痛の原因になっているのか突き止めることができないといわれているのです。(腰痛治療ガイドライン2012)
このような腰痛は「非特異性腰痛」と呼ばれていますが、普通の検査には引っかからないようなわずかな変化によって引き起こされていると考えられています。
たとえば、血流が悪かったり、筋力が低下していたり、筋肉が張ってしまっていたりするといったことが理由となります。
わずかな体の変化の原因は、ストレスや姿勢が悪いといった、普段の生活にあります。
とくに姿勢が悪いことが腰痛の原因だと自覚している人は多いのではないでしょうか。
悪い姿勢でとくに多いのが「猫背」や「反り腰」のような姿勢ですが、どちらも骨盤の向きが不安定になってしまっていることが特徴です。
腰を動かして、骨盤周りの柔軟性をとりもどすことが重要なのです。
バランスボールを使って腰を動かしましょう

そこで腰を動かすために数年前から注目を集めているのがバランスボールです。
ご存知のように、バランスボールはビニール製の大きなボールで、バランス感覚を鍛えたり正しい姿勢を身に着けたりするために良く使われています。
現在では、リハビリ施設などでも補助器具として使われることがあるほか、海外の学校では椅子の代わりとして使用される例もあるようです。
座ってお尻を動かすと、腰を上手に動かすことができるので、悪い姿勢で固まった骨盤周りをやわらかくするのに役立ちます。
一方、注意したいポイントがいくつかあります。
正しく使うためのポイント
1.体の大きさにあったボールを使うこと
普通の椅子と同じように、高さが合わないバランスボールを使うことで姿勢の悪化を招きます。
150㎝以下 45㎝
150㎝~170㎝ 55㎝
165㎝~185㎝ 65㎝
185㎝以上 75㎝ (参考:東急スポーツオアシス)
がおおよその目安です。
座ったときに膝が90度に曲がるものを選びましょう。
2.使用前後には、準備体操・整理体操を心掛けること
一見危険がないように見えるバランスボールですが、過去には転倒して骨折する事故も起きています。
ケガを防止するために、バランスボールの使用前には十分な柔軟体操を行いましょう。
また、使用後に整理体操を行うことも大切です。
3.長時間の連続使用は避け、こまめに休憩を取ること
不安定なボールの上で姿勢を保つために、インナーマッスルが刺激されます。
長時間続けることで、思わぬ疲労につながったり、かえって腰痛を悪化させたりすることになりかねません。
たまに立ち上がって休憩しなければいけないのは、普通の椅子と同じです。
また、痛みや違和感が悪化したと感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
4.ぎっくり腰などで強い痛みがある場合や、骨・関節に異常があるときは使わないこと
痛みがひと段落してからのリハビリには使用可能ですが、ぎっくり腰のような急性期の腰痛では使わないようにしましょう。
転倒などで、思わぬ事故につながる危険があります。
また、骨や関節の異常が原因の腰痛は悪化させる可能性があります。
お年寄りの場合、転倒による骨折の危険性があります。
使用する際には、使い方に精通したトレーナーなどの補助を受けてトレーニングを行って下さい。
バランスボールを使った体操を実践しましょう!
バランスボールは座るだけではなく、正しい姿勢を意識しながら腰を動かすことで効果を発揮します。
比較的簡単に行える体操を紹介します。
骨盤の向きに気をつけながら実践してみましょう!

肩を動かさないように、骨盤を左右交互に浮かせて、お尻を振り振り、リズミカルに動かしましょう。
10往復させたら、今度は前後にも。
肩を動かさないように、骨盤を前後に倒して10往復、大きく動かします。
左右、前後の動きに慣れたら、次はぐるりと円を描くように骨盤を動かします。
腰に手を当て、フラフープを回す感覚を持つとコツをつかみやすいのではないでしょうか。
肩を動かさず、なるべく大きな円を描くようにしましょう。
時計回り、反時計回り10回ずつ。
突然割れることも…。品質に注意
実は、バランスボールは、たびたび骨折に至る重大事故が起き、消費者庁も使用方法について注意を喚起しています。
勢いよく飛び乗ったり、無理な体勢をとったりといった危険な使用法は控えましょう。
絶対にまねをしてはいけない使い方はこちらの記事をご参照ください。
もし、全体重を預けていたバランスボールが突然破裂したら…。
恐ろしい話ですが、実際に起こりうる事故です。
正しい使い方を守って、腰痛予防に活用しましょう。