腰痛スッキリ!もやもやを取り去る足裏ケア3ステップ

姿勢の悪さからくる体のゆがみ、運動不足による筋力低下などから多くの人が腰痛に悩まされています。

姿勢を支える体幹や足の筋肉を鍛えるのも大切ですが、それと同じぐらい重要なのが足裏のトレーニングです。

足元は体の土台。

見落としがちな足裏ケアを、3ステップで解決します。

ステップ1 足指を鍛えてバランスを整える

慢性的な腰痛に悩まされている人の多くが、姿勢の悪さや体のゆがみを自覚しているはず。

足の長さが違う、骨盤が前後に傾く、猫背や反り腰になる…。

こうしたゆがみは姿勢を維持する筋力の低下が原因だからと、腰痛対策といえば体幹トレーニングやストレッチだと思いがちです。

ところが、ケアはもっと別のところ、体のすべてを支える足裏から始めたほうがいい場合があります。

というのも、足裏がうまく使えていないと、体にかかる衝撃が腰に直接伝わったり、正しい姿勢が維持できなくなったりするためです。

腰痛に悩まされていたり、姿勢が悪かったりする人の多くが、脚をうまく使えていません。

本来、足の裏には3つのアーチがあります。

・親指から小指にかけての横のアーチ

・かかとから親指にかけての縦のアーチ

・かかとから小指にかけての縦のアーチ

3つのアーチが、カメラの三脚のように足裏にかかる体重を支えています。

このうち、縦のアーチが崩れた状態を「偏平足」、横のアーチが崩れた状態を「開帳足」といい、姿勢が悪い人に多く見られます。

アーチの崩れは足指の筋力の衰えが原因。地面をガッチリとつかんで姿勢を安定させるためにも、足指を一から鍛えなおす必要があります。

※足がつることがあるので注意しましょう。つりそうになったらすぐにトレーニングを中断し、土踏まずを伸ばして予防します。

コラム 体重のかけ方で足裏診断

力を抜いて自然な状態で立ち上がったとき、あなたの体重は足裏のどの部分にかかっていますか?

かかとにほとんどの体重を預けている、土踏まずがべったり…。

このような状態は、足裏をうまく使えていない証拠です。

かかとに6割、親指の付け根(母指球)に4割で分散させることで負担を軽減できます。

普段からこの体重のかけ方を意識するところから始めましょう。

足の指を鍛える運動の例

〇足指でタオルをたぐり寄せる

手ごろなハンドタオルを用意し、足指の伸縮を使ってたぐり寄せる。

タオルを足指でつかんだまま持ち上げても効果あり。

〇足指じゃんけん

足指を使ってグー・パー・チョキを繰り返す。

〇足指を根元から大きく曲げる

足を甲から手で包み込み、足指5本をまとめて大きく曲げる。

縦のアーチを大きく作るように。

ステップ2 足つぼマッサージでこりを取る

足指のトレーニングと並行して、こり固まった足裏の筋肉を揉みほぐすと効果的です。

足指の動きをよくするほか、ご存知のように足裏にはさまざまなつぼが並んでいるため、健康管理にも役立ちます。

もちろん腰に関する反射区もたくさんあります。

足裏だけではなく、足の内側や甲にも反射区はあるため、広い範囲をまんべんなくもみほぐすのがおススメです。

コラム 足裏の反射区

足裏には人の形が描けるほど、全身の臓器に関連しているつぼが並んでいます。

それぞれのつぼは、関連した臓器の反射区と呼ばれ、臓器の名前で呼ばれています。

不調を感じている部分の反射区を意識しながらマッサージしてみましょう。

足つぼマッサージの例

〇指付近の反射区は手の指でつまんでグリグリと

〇土踏まずにある反射区は骨に向かって筋肉を押し揉むように

〇足の甲は両端を持って押し広げるように伸ばす

腰痛対策でマッサージしたいつぼ・反射区

〇腰部

足の内側、くるぶしとアキレス腱の間にあるくぼみの部分。

脊柱起立筋の反射区です。腰の違和感があるときに。

両手の親指を使って、下から上へともみほぐしましょう。

〇座骨神経

かかとの部分。

痛む側を重点的に押し揉むようにしましょう。

ステップ3 普段から足指を使う

トレーニングやマッサージの効果は、普段から足指を活用してこそ真価を発揮します。

自宅など、靴を履く必要がないところではなるべくはだしで過ごすようにするなど、足指を使った生活を心がけてみましょう。

スリッパを使用すると、足指が反る浮指に陥ることがあるので注意が必要です。

靴下をはきたいときや、外出するときなどは5本指ソックスがお勧めです。

指先がそれぞれ別れ、自由に動かすことができるので、足指を活用しやすくなります。

また、最近では立体的に足裏のアーチを支えるために開発された靴底(インソール)が人気です。

アーチが崩れている人がいきなり運動を始めると、衝撃が吸収されずに体に大きな負担がかかります。

その場合、アーチを保持してくれるインソールが膝や腰の痛みを予防するために効果的なのです。

整形外科の中には足の専門外来を設け、足を立体的に計測してぴったりと合うインソールを作成してくれるところもあります。

歩き方のチェックや矯正、運動療法など、患者の状態に合わせて対策を処方してくれます。

活用してみるといいかもしれません。

日常生活で心掛けたいケア

〇家ではなるべくはだしですごす

〇アーチを支える靴底(インソール)を使う

〇5本指ソックスを使う

足裏は体の土台

人の体を家に例えるなら、足元は家が建つ土台。

重さを支え、衝撃を分散するしなやかさが必要です。

足裏の筋力が弱いとO脚になりやすく、変形性膝関節症や腰痛症のリスクが増すこともあります。

1日に5分~10分からでもいいので、足裏のケアを始めましょう。