毎朝の通勤電車。
スマホに目を落として時間をつぶしていませんか?
傍から見ると、背中は丸まり、首と肩が窮屈そう。
このあと一日デスクワークを頑張って、またスマホに夢中の帰り道……。
これでは姿勢が悪くなるのも仕方ないことなのかもしれません。
このように、姿勢が悪いことが肩こりや腰痛を慢性的なものにしてしまうということは、みんな良くわかっているはずです。
時間がない中でも、なんとか姿勢をリセットするいい方法はないものでしょうか。
そこでオススメなのがウォーキングです!
通勤途中の歩き方をちょっと変えるだけでも姿勢を改善することはできます。
5分、10分。
ちょっとのウォーキングで体が変わる不思議な歩き方についてお伝えします。
歩き方を意識すれば姿勢は変わります!
自己主張が強くない国民性の影響でしょうか、日本人は欧米人と比べて胸を大きく張ろうとせずに猫背になってしまう傾向があるようです。
猫背は力が抜けて一見楽な姿勢に思えますが、長時間続けていると首から腰に掛けて大きな負担をかける原因になってしまいます。
骨盤が前後に傾き、腰を痛める原因になることもあります。
健康のためにウォーキングがいいといわれて久しいですが、姿勢が乱れたままウォーキングを始めても、使う筋肉が偏ることでかえって体の負担になってしまうこともあります。
ウォーキングを始める前に、まずは自分の姿勢を把握することから始めましょう。
悪い姿勢は、骨盤の状態によって主に2つのタイプに分けられます。
壁に背を向け、後頭部と肩甲骨、お尻をぴたりと壁につけて立ってみましょう。
正しい姿勢を維持できていれば、壁と腰の間には手首がちょうど入るぐらいの隙間が空いているはずです。
猫背で骨格が歪んでいる人はこの隙間が特徴的になってきます。
自然体で立ってみて、背中の後ろにできる隙間を確認してみましょう。
壁と腰の間に腕が通るほどの大きな隙間が空くのが骨盤前傾タイプと呼ばれるものです。
腹筋や大殿筋(お尻の筋肉)が伸び切って、骨盤が前に垂れ下がっている状態です。
骨盤前傾タイプは腹筋や大殿筋を引き締めるために、骨盤を起こすことを意識しながら少し大股で歩きましょう。
踏み出したときに、腹筋が収縮するように意識するといい歩き方になります。
一方、壁と腰の間にほどんど隙間が空かないのが骨盤後傾タイプと呼ばれるものです。
腸腰筋(背骨と骨盤を結んでいる深層筋)が伸び、大殿筋やもも裏の筋肉が縮んでいます。
骨盤後傾タイプは大殿筋やもも裏を伸ばすために、かかとを高く上げながら歩いてみましょう。
お尻やもも裏など、足の裏側の筋肉で体を押し出すような使い方を意識するといいでしょう。
腕を大きく振り胸を張りながら歩けば、5分から10分のウォーキングでもかなりの運動量になるはずです。
適度な運動をすることで、全身の血行が良くなり、代謝が上がります。
呼吸も深くなりいいことずくしです。
縮んでいる筋肉が伸び、伸びている筋肉が縮めば自然と正しい姿勢に近づいていきます。
どうしても正しい姿勢が思い出せないという方は、歩き方から改善を試みるといいかもしれません。
ウォーキングでは体の芯を意識しましょう
正しい姿勢といえば、一本の軸が頭の先からかかとまで貫いているイメージだといわれることが多いですが、普段の姿勢が悪い人にとって再現するのは難しいはずです。
無理に背筋を伸ばそうとすると、腰が反り返り、かえって腰痛の原因になってしまうこともあります。
いい姿勢をうまくイメージがつかめないときには、お尻の穴に力を込めて絞めてみるといいかもしれません。
お尻の穴にキュッと力を入れることで、自然と骨盤が起きて姿勢がよくなるはずです。
猫背の人は、歩くときにかかとに体重をかける傾向が強いようです。
靴裏のかかとだけがすり減っていませんか?
重心を少し親指側に傾けて、足指でしっかり地面をつかんで蹴ることを意識しながら歩いてみましょう。
また、歩幅は
身長×0.3
が良いといわれています。
たとえば、160cmの人なら、48cm。
肩幅を目安にすると良いでしょう。
楽しいウォーキングアプリを使ってみては?
アプリを使って遊びの要素をプラスすると、ただ歩くだけよりも楽しくなって続きやすいでしょう。
万歩計で毎日の歩数を管理する、というだけではなく、歩いたルートのログ(記録)をGPSで記録すると、こんなに歩いたんだ!という自信につながります。
たとえばこんな無料アプリも・・・
歩く距離だけではなく、地図上でルートを振り返ることができます。
自分だけのルートが集まってくれば、眺めるだけで楽しいはず。
歩いた距離を継ぎ足して、東海道の旅を再現することができます。
ゴールを目指すことで、モチベーションにはかなりプラスに。
通勤時間や休憩時間、歩く時間は絶対ある!
ウォーキングのように、体を動かすことはとてもいいことです。
肩こりは運動不足と悪い姿勢の2つがとても大きな原因になっています。
正しい姿勢でのウォーキングは、この2大要因を同時に解決することができる素晴らしい運動です。
通勤途中の短い時間だけでなく、少しでもウォーキングできる時間を見つけて実践してみましょう。