肩こり持ちにもおすすめ!生活に太極拳を取り入れよう

早朝の公園。

どこからともなく大勢の人が集まってきて、一糸乱れぬ動きを繰り返す。

映画のワンシーンのようですが、中国では今なお当たり前にみられる日常風景です。

みんなが一心不乱にしているのは、太極拳。

健康や長寿にいいと親しまれている拳法の一つです。

筋力が弱いお年寄りでも挑戦できる太極拳は日本でも徐々に広まりつつあり、早朝の公園に集まって太極拳を練習する同好会も増加中。

自治体単位で太極拳を推進する所も現れています。

ゆったりとした動きで、肩のこりを撃退しましょう!

肩こり解消にもおうようできる、太極拳風エクササイズをご紹介します!

呼吸と体幹が命!体のゆがみを整える太極拳

ゆったりとした構えが特徴的な太極拳。

優雅に踊っているだけのようにも見えますが、見た目に反して体全体を使った全身運動です。

太極拳では下腹にある『丹田』に意識を集中させます。

『丹田』に気をため、そこから手足に力を伝えていくのです。

気の通り道となる背骨から骨盤にかけての体幹ラインは、常にまっすぐに保たなくてはいけません。

体幹をぶれさせずに、体を左右にひねる。

この特徴的な太極拳の動きをマスターすることで、自然と体幹のゆがみが解消され、普段から正しい姿勢を取ることができるようになるとか。

太極拳は歪んだ体を矯正するのにもってこいの運動なのです!

自分ではなかなか気が付かない体のゆがみ。

左右の肩の高さが違っていても、人に言われるまでは違和感がないものです。

証明写真をとるときに、顔の角度や肩の傾きがなかなか決まらない人は要注意!

デスクワークでマウスを触っている時間が長い人や、椅子に足を絡めたり足を組んだりする癖がある人も気づかないうちに体のゆがみがたまっているかもしれません。

太極拳はそういう人に、おすすめです。

忘れてはいけないもう一つの太極拳の特徴が、鼻から吸い鼻から吐く独特の呼吸法です。

深く大きく吸って、『丹田』に息を集めます。

動作と呼吸をシンクロさせることで体をリラックスさせ、運動効果を最大限に引き出すことができるのです。

現代人の肩こり3大要因は「運動不足」「悪い姿勢」「ストレス」。

なんと、太極拳はこの3つを同時に解消してくれる肩こり解消運動だったのです!

肩こりも飛んでいく?太極拳エクササイズ

太極拳の動きを取り入れた肩こり解消エクササイズをご紹介します。

つらい肩こりに悩んでいる人は、1時間に1回は時間を作ってエクササイズを試してみてください。

こり固まった肩を思いっきり動かすことができるはずです。

〇肩甲骨エクササイズ

まずはデスクワーク中心の生活を送っている人が一番つらさを感じやすい肩甲骨の周りを動かしていきましょう。

椅子に座った状態でスタートです。

息を吐きながら両腕を前に伸ばし、おへそを覗き込みます。

息を吸いながら顔を上げます。ここで、一度深呼吸しましょう。

次に、息を吸いながら腕を羽のように後ろに伸ばします。

肘を回して手のひらを外に向け、肩甲骨を背骨にググッと引き寄せます。

息を吐きながら腕の力を抜き、腕を降ろして深呼吸しましょう。

腕を頭の横で力こぶを作るポーズをとり、息を吸いながら肘を下に引いて肩甲骨をググッと寄せます。

息を吐きながら腕を降ろして力を抜き、胸を張り終了です。

太極拳は深い呼吸が命です。

身体の動きと呼吸を合わせましょう。

深く、ゆっくり、お腹の底から呼吸することを忘れずに!

〇弓をひくポーズ

太極拳らしい動きで猫背を治すことができるのが、弓をひくポーズ。

胸を大きく開くことができるので、猫背になりがちなデスクワークの合間にオススメです。

足を肩幅よりもやや広めに開いて立ちます。

右手を弓の弦をひくように曲げます。

左手を矢じりを抑えるように前に伸ばし、親指と人差し指をピンッと伸ばします。

硬い弓をグイッとひくように、右腕を後ろに引き胸を大きく開きます。

左右反転して反対側も伸ばしましょう。

腰を落として下半身をどっしりと構えるのが安定させるコツ。

前かがみにならないように気を付けましょう。

日本の愛好者は150万人超

今回ご紹介したエクササイズは肩の周りを動かすものです。

しかし、太極拳の奥深さはこんなものではありません。

年々人気が上昇している太極拳は、道場の他、各地の公園で開かれている練習会でも気軽に参加して学ぶことができます。

みんなと一緒に体を動かせば、こり固まっていた体も、そして心も解き放つことができるはず!