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ラジオ体操の『常識』は間違いだらけ!?知っておきたい『新常識』

今、「肩こりや腰痛の予防のために」あるいは「健康のために」ラジオ体操をする人が増えています。
各地の公園や老人ホームなどでは、早朝のラジオ体操はもはや当たり前の光景。
ところがよくよく観察してみると、間違ったやり方で行っている方が大勢いらっしゃるようです。
さらに、「ラジオ体操さえしていれば運動不足は解消できる」という思い込みをしている方も……。
実はラジオ体操、間違ったやり方で行っても十分な運動にならないばかりか、腰や膝へのリスクがある動作が含まれているかもしれません。
『ラジオ体操は65歳以上には向かない』(戸田佳孝(太田出版))をもとに、ラジオ体操の間違ったやり方、そしてその欠点を補う解決方法を徹底解説します。

ストレスを感じる女性

「ラジオ体操で健康になる」は間違い?

『いつでも、どこでも、誰でも』がコンセプトのラジオ体操。
日本でもっとも浸透している体操といっても過言ではなく、小さい子供からお年寄りまで、多くの人に親しまれています。
毎朝6時30分から始まるNHKラジオ第1や、6時25分から始まるEテレの放送に合わせ、日本各地の公園や老人ホームで行われているようです。
『ラジオ体操は65歳以上には向かない』によると、ラジオ体操を続けている方の多くが「自分は健康だ」と考えており、「こころの健康」にも強く寄与していると考えられています。実際に血圧や血行の改善効果が認められていて、血行の改善による体の冷え、疲れ、筋肉の凝りの解消が期待できると考えられます。

実際に取り組んでみると、普段まったく運動をしない人にとっては、ちょうどいい運動になり、肩こりの解消にも役立つかもしれません。ラジオ体操の健康への影響は次の記事にまとめています。
朝一のラジオ体操で健康生活を!

しかし、本当にメリットしかないのでしょうか。
『ラジオ体操は65歳以上には向かない』の中で、整形外科医の戸田佳孝先生は、高齢者が陥りやすい「ラジオ体操の間違い」を指摘しています。

ラジオ体操の陥りやすい間違い
1.正しい動作が行えないまま続け、十分な効果を得られていない
2.負担が大きな動作を無理に続け、腰や膝を傷める
3.「ラジオ体操は万能」という間違った思い込みから、本当に必要な運動がおろそかになる

こころあたりはありませんか?
それぞれ、詳しく見ていきましょう。

注射器

1.こんな動きじゃ不十分!ラジオ体操の間違ったやり方

高齢になるにつれて筋力がおとろえ、負荷が大きく感じたり、おっくうになったりする動作が現れます。毎日行うラジオ体操では、意識しなければ楽な方に流れ、不完全な動作に陥りがちです。
特に不完全な動きになりやすい好例を3つ紹介します。

〇ラジオ体操第一の3つ目「腕を回す運動」

肘を伸ばして体の前で大きな円を描くように腕を回す運動。
かんぽ生命の説明によると、『肩関節を柔軟にして、肩こりや首筋の疲れを取る』ことが目的です。
ところが、肩の外側にある三角筋に負荷がかかるのを避けるため、肘を伸ばさずに腕を小さく回しているだけの方が多いようです。
これでは肩の筋肉を十分に使えないため、肩の関節を柔軟にしたり、肩こりや首筋の疲れを取ったりすることはできません。
肘を伸ばし、肩関節から大きく腕を回すことが必要です。

〇ラジオ体操第一の5つ目「体を横に曲げる運動」

肘を伸ばして前かがみにならないように胸のあたりの背骨を横に曲げる運動。
かんぽ生命の説明によると『横曲げで背骨を柔軟にし、脇腹の筋肉を伸ばして消化器官の働きを促進する』ことが目的です。
ところが、バランスを崩し転倒するのを避けるため、背骨をほとんど横に曲げずに、肘を曲げて上半身をかしげ、曲げているように見せているだけの方が多いようです。
これでは背骨を柔軟にしたり、脇腹を伸ばしたりすることができません。
肘を伸ばし、前かがみにならないように体を真横に曲げる必要があります。

〇ラジオ体操第一の7つ目「体をねじる運動」

脚を固定して腕を伸ばし、腕を振り上げながら良い姿勢で体をねじる運動。
簡保生命の説明では、『胴体の主要な筋肉を伸ばし、背骨を柔軟にし、腹部の圧迫を取り除く』ことが目的です。
ところが、肩の筋肉に負担がかかるのを避けるため、体の回転を利用して腕を真横に振り上げるだけの方が多いようです。
これでは胴体の各部の筋肉は十分に伸びず、柔軟に動かすことができません。
頭も後ろに向け、腕を巻き付けるようにして体をねじる必要があります。

ストレッチ

2.膝に負担をかけてはいけない!高齢者に不向きな動作

不完全な動作は効果が得られないだけで済みます。しかし、ラジオ体操には高齢の方の体には不向きな危険な動作も含まれているようです。
今のラジオ体操が登場したのは戦後すぐ。
平均寿命は今よりもかなり低く、男女とも60歳前後でした。

平均寿命の推移(内閣府の資料より)
http://www8.cao.go.jp/kourei/kou-kei/24forum/pdf/tokyo-s3-2.pdf

そのためかはわかりませんが、加齢とともに衰える腰や膝への負担が考慮されているとはいいがたい内容になっています。
体を傷めやすい好例を2つ紹介します。

〇ラジオ体操第一の6つ目「体を前後に曲げる運動」

いい姿勢から腰を折り、上半身を前後に傾ける運動。
かんぽ生命の説明では、『腰椎部の柔軟性を高め、腰痛の予防する』ことを目的にしています。
ところが、高齢になると腰が曲がり、バランスを取るために骨盤が後傾しやすくなります。
周囲の筋肉もその位置で硬直し、骨盤は後傾したまま固定されやすくなります。骨盤が後傾したまま無理に体を前に倒そうとすると、腰椎に過度な負担がかかり腰痛を悪化させかねません。また、高齢者は若者の5分の1の外力で脊椎の圧迫骨折を起こすといわれているため、過度な負担をかけることは大変危険です。
そのため、腰が曲がってきた高齢の方は、体を前後に曲げる運動は避けたほうが無難です。

〇ラジオ体操第一の11つ目「両足で跳ぶ運動」

両脚をそろえたり、開閉したりしながら飛び跳ねる運動。
『脚部の筋肉を活発に動かすことで全身の血行を促し、体の緊張をときほぐす』ことを目的にしています。
ところが、高齢になると膝を固定する前十字靭帯や大腿四頭筋・ハムストリングスの働きが弱くなり、変形性膝関節症のリスクが高まります。
実際にはジャンプせず、膝を軽く曲げて体を上下するだけのジャンプの真似でも靭帯は傷みやすく、膝にはよくありません。
高齢の方は、ジャンプの動作を避けたほうが無難です。

ストレッチ

3.ラジオ体操は万能ではない!追加で行いたい腰と膝のトレーニング

ラジオ体操は、上半身を伸ばす動きが充実している一方、下半身の筋力を鍛える運動が不足しています。
その代わりにと、ラジオ体操と同時にウォーキングを習慣づけられている方もいます。
しかし、通常のウォーキングも負荷にはならず、脚の筋肉量を増やすことにつながりません。
それなのに、ラジオ体操やウォーキングは健康にいいということが半ば当然の前提のようになっているため、効果を過信してしまいがちです。
そのため、ラジオ体操やウォーキングを続けているにもかかわらず、どんどん膝を悪くしてしまうと、どうしていいかわからなくなってしまうのです。

欠点を補う、新たなトレーニングを取り入れる必要があります。
ラジオ体操で痛めやすい腰と膝を守るトレーニングを紹介します。

〇腰のストレッチ

前述のように、腰が曲がっている高齢者にとって、前屈は腰を傷めるリスクが大きな動作です。
原因は骨盤の周囲の筋肉の柔軟性が失われ、骨盤が後傾したまま固まってしまうこと。
腰痛を未然に防ぐには骨盤の周囲の筋肉を柔らかくする必要があります。
具体的には太ももの前にある「大腿直筋」、お尻の側面にある「中殿筋」、お尻の山にあたる「大殿筋」、背筋を支える「脊柱起立筋」を伸ばすといいでしょう。
親指の付け根や握り拳をあて、筋肉を伸ばすように押します。
1度に20回ずつ、1日に合計100回行うようにしましょう。

〇膝のトレーニング

ラジオ体操やウォーキングだけでは脚の筋肉を鍛えることはできません。
また、ラジオ体操のジャンプする運動やウォーキングの負担を減らすためにも、膝を伸ばす筋肉を鍛える必要があります。

スプレー缶などの硬い筒状のものを芯に挿入したトイレットペーパーを体重計の上に載せ、膝の裏で5秒間押し付け、体重計の最大目盛りを読み取ります。
このとき、お尻やかかとを浮かせないように気を付けましょう。
この数値が、今のあなたの膝を伸ばす最大の筋力です。
次に、最大筋力の8割になるように、トイレットペーパーを数回押し付けます。
どのぐらいの力なのかという感覚をおぼえましょう。
おしまいに、枕やクッションを膝の下に敷き、8割の力で30回押さえつけます。
感覚をつかめば、毎回体重計を使う必要はありません。
1日に2~3セット、週に3~4回行いましょう。

1か月に1度は体重計で最大筋力を測り、トレーニングの効果を測定しましょう。
最大筋力が上がっていけば、モチベーションの向上にもつながります。

この運動は膝を曲げる筋肉のストレッチにもなり、膝を曲げたときの痛みを軽減することも期待できます。

(参考)『ラジオ体操は65歳以上には向かない』戸田佳孝(太田出版)
ラジオ体操のいい面と悪い面を整形外科医の視点から丁寧に解説した、愛好者必読の一冊。
健康に過ごすための知恵が随所にちりばめられています。
記事の内容をさらに詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。

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