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餅を詰まらせる事故を防げ!飲み込む力を鍛える『パンダの宝物』



毎年正月になると、餅を喉に詰まらせて救急搬送されるというニュースが後を絶ちません。詰まった餅を吸い出すために、食卓のわきに掃除機を用意しておくといいなんて笑えない話も聞きます。餅が喉に詰まるのは、年齢とともにものを飲み込む力が衰えてしまうことが主な原因で、リスクは誰もが抱えています。実はこの嚥下機能の低下問題、トレーニングを積むことである程度予防することができるといいます。ポイントは口を大きく、正しく動かすこと。口腔ケアの現場で利用される方法を活用しましょう。


苦手な動作もわかる『パタカラ体操』


飲み込む力(嚥下機能)が低下する一因は、食べ物をまとめて食道へと押し出す舌の働きが悪くなってしまうことです。舌は全体が筋肉でできているので、年齢とともに筋力が低下すると働きが悪くなりやすい器官の一つだといえます。日本人の死因で主要な位置を占めている誤嚥性肺炎は、まさに飲み込む力が衰えて本来食べ物が進入しないはずの気管に飲食物が入り込むことが主な原因。高齢化を迎える今、飲み込む力を維持する対策は待ったなしの状況です。

高齢者の誤嚥を防ぐため、介護施設や口腔ケアの現場では10年ほど前から『パタカラ体操』という口の体操が活用されています。「パ」「タ」「カ」「ラ」と続けてはっきりと発声することで、食べ物をすりつぶして食道へと送り込むときの動きが再現できることから、舌や唇の筋力を鍛えて、衰弱してしまうのを予防する効果が期待できるとされています。嚥下は複雑な口の動きが組み合わさっています。中にはそのうちのいずれかから機能の低下が始まっていることもありますが、自分ではなかなか自覚できません。『パタカラ体操』は複合的な動きを発音ごとに分割して再現しているので、発音が苦手な音があるとそれに対応する動きが弱まっているとわかります。

「パ」「タ」「カ」「ラ」と続けて大きく、はっきり発音してみましょう。
1 「パ」唇を強く閉じて開いて出る音
唇を閉じる力に関係しています。

2 「タ」舌先を上の前歯の裏につけて離すときに出る音
下を使って口の奥にものを運ぶ力に関係しています。

3 「カ」下を奥の方に引いて出る音
口の奥に運ばれたものをさらに食道へと運ぶ力に関係しています。

4 「ラ」下が上あごについて離れるときに出る音
ごっくんと飲み込む力に関係しています。

食事の前に、パパパパパ・タタタタタ・カカカカカ・ラララララと5回ずつ、大きく、はっきり口を動かすようにしながら発音しましょう。また、「パタカラ」が数多く登場する「パンダの宝物」というフレーズを早口言葉のように繰り返し唱えてみることも、口と舌のいい体操になります。


若くても「むせる」のは黄色信号


誤嚥は高齢者の問題だと思われがちですが、最近では柔らく流動的な食べものが増えていることから若いうちから飲み込む力が低下してしまっている人も多いようです。若くてまだ力があるうちは、誤嚥すると反射的にむせる動作が起こります。反対の言い方をするとむせる回数が多い人は、飲み込み際の「ミスショット」がそれだけ多いということ。将来のことを考えると危険な兆候だといえます。

そこで若くてもむせる回数が多かったり、滑舌が悪かったりと、口の運動に不安を抱えている人は、積極的に舌や咽頭の筋肉をトレーニングした方がいいでしょう。ミスショットを防ぐのは、咽頭をキュッと締めて狭める筋肉。高い声を出すことは咽頭を狭めるトレーニングになるので、カラオケで高いキーの曲にチャレンジすることにも実は効果があります。一番いいのは日常的に人と会話を楽しみながら食事をすることで、会話と発生で口がよく動く上、食事のペースがゆっくりになることで「ミスショット」を減らすことにもつながります。


食べ物は身体の礎


当たり前のことですが、私たちの体は私たちが食べたもので形作られています。高齢になり、誤嚥が怖いからと食事量が減るとそれだけ衰弱が早まってしまいますし、ますます食べるのが困難になり悪循環に陥ります。もっとおいしく食べるためには、口を動かしてたくさん食べることが肝要なのです。

そしてこれは若い世代にもそのまま当てはまります。実は現代は食べ物が有り余っている時代にもかかわらず若い女性を中心に栄養状態が戦後最悪水準にあるとも言われています。行き過ぎたダイエットブーム、そして個食による偏食が影響しているとされています。

正月は多くの人が膝を並べて同じものを食べる今や貴重な機会。みんなで食べるということについて議論するきっかけにして欲しいと思います。

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