あんまり知らない脂質の話

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今年大注目のリポクオリティ(脂質の質)ってナンだ?

皆さんはリポクオリティという言葉をご存知ですか?日本語にすると『脂質の質』という意味になります。
ダイエットに励んでいる人の中には、毎日食べる油の量を気にかけている人は少なくないと思います。脂質を摂りすぎると脂肪として身体に蓄えられ、メタボリックシンドロームや動脈硬化などさまざまな病気の要因となってしまうことがよく知られています。もちろん油の量をほどほどに抑えることは重要です。ところが最近、食事に含まれる脂質の『質』も量と同じくらい大切かもしれないという証拠が次々と見つかるようになってきました。
『脂質の質』とは一体なにをもって決まっているのでしょうか?
そして『質の高い脂質』とは具体的にどんな油なのでしょうか?
今回の特集は、目からウロコの油の話です。


あんまり知らない脂質の話


あなたは脂質にどのようなイメージを持っていますか?脂質(=油)は料理の味を奥深いものにする一方、脂肪として身体に貯まってしまうやっかいものだというイメージが強いかもしれません。しかし、エネルギー源として蓄積されるというのは脂質の役割のほんの一面にすぎません。あまり知られていませんが、脂質には他にも私たちの身体にとって欠かすことができない役割がいくつもあるのです。

その役割の一つが神経の信号を身体の各所に届けるというものです。実は脂質は神経伝達物質の材料として欠かすことができず、不足すると免疫力の低下や学習意欲の減退を招いてしまいます。さらに細胞膜の主な材料でもあり、脂質がなければ私たちは形を保つことさえできないのです。

エネルギー源、神経伝達物質、細胞膜としての役割はあわせて『脂質の三大機能』と呼ばれ、私たちの健康のあらゆる面で重要な役割を担っています。このような視点から考えると、脂質の質が変わってしまうことで、計り知れない影響が全身に及んでしまうかもしれないことがよくわかりますよね。


これからの脂質は量よりも質だ!


とはいえ、実にさまざまな種類の油が存在しています。動物性の油と植物の油はぜんぜん種類が違うものですし、同じ植物油の中でもコーン油とエゴマ油では性質が異なります。『脂質の質』を考えるとき、何を持って『質がいい』とすればいいのでしょうか。

端的に言えば、『質がいい脂質』というのはどれか1種類の油のことではありません。たくさんの脂質をバランスよく摂取することこそが、『質が高い』状態だといえます。他の栄養素を見てみても、なにか1種類の食品さえ食べていればいいというようなものは存在しないように、脂質についてもいろんな種類をバランスよく食べるということが大原則です。ところが、現代の日本人の脂質のバランスを見えてみるとオメガ3という種類の脂質が極端に不足していることが指摘されています(日本脂質学会・厚生労働省などより)。リポクオリティを上げるためには、オメガ3の脂質を積極的に摂取していく必要があるのです。

実際に最新の研究では、オメガ3を食べることの健康効果が検証されています。たとえばオメガ3を比較的良く食べている人は、極端にオメガ3の摂取量が少ない人に比べて心臓病の発症リスクが低く、動脈硬化にもなりにくいことがわかっています。(九州大学、久山町研究)マウスを使った研究では、オメガ3をたくさん与えたマウスはたとえ肥満になっても糖尿病を発症するリスクが上がりにくいという結果まで出ています(理化学研究所、有田教授)。オメガ3にまつわるリポクオリティは今、非常に熱い研究課題となっているのです。



魚油がいい理由は『脂質の質』にある


オメガ3の脂質というと小難しいと感じるかもしれませんが、具体的には「DHA」「EPA」といった魚の油のことです。また、最近ブームになった「エゴマ油」や「アマニ油」にもオメガ3が豊富に含まれています。油の名前を聞けばよく知っているものが多いということからも、知らず知らずのうちに『リポクオリティ』という考え方が根付いてきていることがわかりますよね。これらの油が身体にいいといわれているのも、リポクオリティの考え方が背景にあったのです。

知っているオメガ3の脂質を上手に使ってリポクオリティを高める食生活を始めましょう。

●リポクオリティの高め方

・曜日を決めて魚料理を食べるようにする
・1日1さじ、エゴマ油やアマニ油を料理に加える
・オメガ3といえども油の一種。摂取量はほどほどに

量ではなく質。
飽食の時代だからこそ、私たちに突きつけられたファットな課題です。

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