早めに始める熱中症対策

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今知っておきたい熱中症の基礎知識

ずいぶんと夏らしさを感じるようになってきました。それもそのはずです。5月初旬には早々に立夏を迎え、暦の上では既に夏に突入しています。

 
さて、こうなると気になるのが熱中症ですね。2017年のサマーシーズン(5月~9月)に熱中症で救急搬送された人の数はなんと5万人を越えています。熱中症は命に関わる症状です。どのようにして予防していけばいいのでしょうか。

毎日「暑さ指数」を確認する習慣を!

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熱中症と似た言葉に「日射病」というものがあります。名前からイメージできるように、真夏の強烈な直射日光を浴び続けることで脱水状態になり体温が上がって意識が朦朧としてしまう症状です。実は日射病と熱中症の発生メカニズムはまったく同じものなので、最近では熱中症という言葉に統一されつつあります。熱中症の中に日射病という側面があると考えるとわかりやすいですね。

 
とはいえ、昔は熱中症よりも日射病という言葉の方が一般的でしたから、今でも危ないのは直射日光を浴びることだと考えている人がいるかもしれません。たしかにこれは間違いではありませんが、十分とは言えません。熱中症は身体の中に余計な熱がたまって捨てきれなくなることで起こるので、屋内にいても、夜間でも油断することはできないのです。実際に熱中症で救急搬送される人の多くは屋外でスポーツ活動をしていたわけではなく、屋内で日常生活を送っている最中に発症しています。

 
熱の伝わり方は周りの環境の影響を受けています。具体的には①気温②日射③湿度が要注意ポイントです。こうした要素を考慮して熱中症の危険度を表した指標を環境省は毎日発表していて、「暑さ指数」といいます。こちらでチェック。

 
暑さ指数が「危険」レベルのときに運動をするのは危険ですから、不要不急の外出はなるべく避け、涼しい屋内で過ごすようにしたいものです。毎日天気予報でその日の天気と気温を確認していますね。同時に暑さ指数もチェックしておきましょう。


どこからが熱中症か


熱中症は暑さでだるいのとはわけが違う症状ですが、なかなか自覚することができません。体温が上がってくると徐々に判断力が低下してくるためです。ですから、比較的初期を知ってすかさず対処を始めたり、周りの人が正常な判断をしてあげることが大切です。

 
体温が上がってくると、はじめにめまいや立ちくらみを感じます。どっと汗が吹き出してなかなか止まりません。この状態はすでに熱中症の1度(軽症)です。軽い脱水が始まって筋肉痛やこむら返りを起こすこともあります。

 
症状が進んでくると、次第に頭痛と吐き気が現れて、暑いのに汗が止まってきます。身体が脱水状態に陥ってしまったからです。人間は汗を蒸発させた気化熱で体温を下げているので、汗がかけないのは大問題です。この状態は2度(中等症)で判断力が低下して危険な状態だと考えてください。

 
さらにひどくなると意識が朦朧として呼びかけに応えられなくなります。すでに体温は40度以上になっており、急いで救急車を呼ぶ必要があります。この状態は3度(重症)です。

 
中等症でも周りに人がいなければ対処が遅れて危険です。軽症の諸症状を感じたら、涼しい場所に移動して水分補給をしましょう。


熱中症の応急処置は「FIRE」


さて、肝心の対処法ですが、基本は身体を冷やすことと水を飲むことです。ときどきやるべき対処の頭文字をとって「FIRE」と呼ばれることがあります。覚えておくといいでしょう。

 
F (fluid)    水分補給
I (icing)    冷却
R (rest)    安静
E (emergency) 110番

 
大事なことは喉が渇く前に水分補給をすることと、体温が上がりきる前に身体を冷やすことです。熱中症は早く気がついて早めに対処することがとても大切です。


日本の夏には暑さの波がある


気温は徐々に上がるから、それほど暑くないうちから運動を続けていけば暑さに慣れるのでは?と考えてしまう方もいるかもしれませんが、日本の天候はいくつかの気団が支配していて、決して連続に変わるものではないということを理解しなくてはいけません。

 
例えば、梅雨の最中は梅雨寒といわれるほど肌寒い日があったかと思えば、梅雨が明けたとたんに蒸し暑い空気に入れ替わります。これは北の空気と南の空気が日本付近でせめぎあっているからです。季節の移り変わりは気候の側面から見てみると実は不連続なものなのです。

 
一番熱中症のリスクが高いのは梅雨明けとともに一気に熱波が押し寄せる7月下旬。鯨の尾のような形をした南の高気圧が日本付近をすっぽりと覆ってしまうと、晴天が続いて連日のように気温がグングン上がるので注意が必要です。慣れる猶予なんて与えてもらえません。それまでに備えを念入りに確認しておきましょう。


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