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水虫に重曹やお酢は本当に効くのか?数ある民間療法の本当のところ

毎年、夏のムシムシした季節になると足元から忍び寄ってくるのが水虫。ジュクジュクする、粉をふく、とにかくかゆいといった症状がよく知られていて、人に話すのもなんだか恥ずかしいこの皮膚病。病院に頼らず民間療法を使って治そうと試みている人もいるのでは?

薬がない時代、人々は使えるもの、あるいは効果がありそうなものは何でも使って水虫を退治しようとしてきました。米ぬかに足を浸すといういかにもお婆ちゃんの知恵袋的な発想から、熱した松脂を患部に垂らすという荒療治まで。こうした試行錯誤の積み重ねから、今でも数多くの民間療法が伝わっています。

一見効果がありそうにも感じる民間療法の数々。実際に治ったという噂が尽きない一方で、実は効果は薄いかも?

気になるホントのところを詳しく解説します!

重曹・お酢・・・、水虫治療にはさまざまな民間療法があるけど

あなたはどんな水虫の治し方を知っていますか?

水虫を引き起こしているのはカビの一種、白癬菌です。(正確には白癬菌にもいくつかの種類があります。)この白癬菌が皮膚の角質に含まれるタンパク質をエサに増殖して、独特のかゆみやただれの症状が現れるようになります。エサになるタンパク質は角質だけではなく爪や毛にも含まれているため、指の間、足の裏、爪の中など、広い範囲に飛び火するおそれがあり、非常にやっかいな病気なのです。

白癬菌は黒カビなど他のカビの仲間と同じようにジメジメした環境で増殖しやすいのが特徴で、水虫は夏場に悪化し、冬になると自然に治まるという独特のサイクルを持っています。寒さのほかにも熱や乾燥に弱く、酸性の洗浄剤で洗い落とすことができるということも、カビによる食中毒を防ぐポイントとよく似ています。

この水虫に対して、人に知られるのが恥ずかしかったり、安上がりだと感じたりといった理由から、病院に行かずに民間療法で治療しようとする人が大勢いるようです。インターネットで検索すると、民間療法で水虫が治ったという口コミも多く、情報が錯綜している状況です。しかし、本当に民間療法は、効果がある治療法なのでしょうか?

おそらく最もよく行われている民間療法は、重曹やお酢を混ぜたお湯で足を洗うというもの。ほかにも足をドライヤーで熱したり、逆に氷水で冷やしたりする民間療法がありますが、その多くが白癬菌の「弱点」に着目した方法になっているようです。

ところが、やはり民間療法で完治させることは難しいといわざるを得ません。白癬菌は皮膚の表面だけではなく、角質の奥深くまで入り込んでしまっているためです。

〇重曹水で足を洗う

重曹を溶かした水やお湯は界面活性剤の役割を果たして古い角質を取り除いてくれることを利用した民間療法です。

古い角質に潜む白癬菌を一緒に退治できるかもしれませんが、重曹水で直接殺菌できるわけではありません。そのため、水虫を完治させたり、症状を抑えたりすることは難しいでしょう。

ただ、重曹水に足を浸すことで古い角質が落ち、処方された水虫薬がより皮膚に浸透しやすくなります。水虫の薬を塗る前の処置としては効果的かもしれません。

〇お酢で足を洗う

重曹水で足を洗うのと同じような方法に、お酢(もしくはお酢を薄めた水)で足を洗うというものがあります。

お酢のような酸性の水には殺菌作用があり、その中で白癬菌は生きることができません。そのため薄めたお酢に足を浸すことで白癬菌をある程度退治できるとされています。しかし角質の奥深くにまで侵食した白癬菌を退治することは難しく、お酢を薄めた水に足を浸しただけではすべての白癬菌を退治することはできないでしょう。

一時的に良くなったように見えても、しばらくするとまた症状が進行する可能性が高いでしょう。そればかりか、酢に浸すことで肌に強い刺激を与えてしまうため、皮膚がただれることでかえって水虫の症状を悪化させたり、他の細菌に感染して別の皮膚病を引き起こしてしまったりするおそれがあります。総合的に考えるとリスクの方が大きく、止めたほうがいい方法です。

〇温泉に浸かる

一部の温泉には水虫を適応症としているところがあります。とくに硫黄が溶け込んだ酸性の温泉や、ぬるぬるとしたアルカリ性の温泉に多いようです。それぞれお酢や重曹と同じ理由で水虫退治にある程度の効果を発揮することが期待できますが、1度や2度の入浴で角質の奥にまで浸食した水虫を完治させることは難しいでしょう。

また、不特定多数の人が利用する脱衣所や足マットには確実に白癬菌が潜んでいるといっても過言ではありません。そのため、外湯を利用した後は必ず新たな感染を作らないように気をつける必要があります。

ただし、汚れを取り除き皮膚を柔らかくするため、入浴後には水虫の薬がよく浸透するでしょう。温泉でなくとも、入浴後は水虫薬を使うのに最良のタイミングです。

〇熱い砂の上をはだしで歩く

白癬菌は熱に弱く、活発に活動できるのは40度程度までです。そのため直射日光で熱せられた砂浜の上を裸足で歩くことで白癬菌の活動を抑えることができます。

しかし、完全に死滅するわけではないので数日経つと再び増殖する可能性が高いでしょう。もっと熱くすれば退治できるかもしれませんが、足をやけどするおそれがあるため絶対に止めましょう。

一方、靴下や靴を乾燥機で加熱することは、感染や再発を予防する上で非常に有効です。乾燥機を使えば水虫の人の靴下を一緒に洗っても何の問題もないのです。

〇氷水に足を浸ける

毎年冬になると水虫の症状が改善していくことからわかるように、白癬菌は他のカビと同じく寒さに弱い性質があります。これを利用して、氷水に足を浸す民間療法もあるようです。

氷水に浸けることでかゆみも感じにくくなるため、一時的に水虫の症状が良くなったように感じるかもしれません。しかしこれは死滅したわけではなく、適温になると再び活発に増殖を始めてしまうため、意味がある方法だとは考えられません。

〇太陽光に当てる

水虫はジメジメした環境を好むため、治療する際には足をよく乾燥させることが非常に重要です。そのため、普段履きをサンダルにしたり、なるべく靴下を着用しないように気をつけたりといった対処が有効です。

しかし太陽光に当ててとくに効果があるとは考えられません。UV除菌に使われる紫外線は地表付近に降り注ぐものと比べてもっと強力で、しかも生物にとって有害な短波長UVなので、日光浴とは比べものにならないのです。

効果低い民間療法、じゃあなんで治った人がいるの?

世間では重曹やお酢などを使った民間療法で水虫が治まったという話をよく耳にします。白癬菌は皮膚の角質で増殖しているため、古い角質を洗い流したり、表面から熱を加えて活動を抑えることができれば、一定程度の効果は期待できるのかもしれません。

ところが、実は水虫と同じような症状を引き起こす皮膚病はたくさん知られており、水虫を見た目だけで判断するのは皮膚科医でも難しいのが実情です。医者も見た目だけでは診断をせず、顕微鏡で白癬菌を見つけて初めて薬を処方しています。素人判断で水虫だと思っていても、もっと治りやすい他の病気だったかもしれないのです。

さらに、たとえ本当に水虫であったとしても、白癬菌は涼しくなると活発ではなくなり、毎年冬になると症状が治まりやすくなるという性質があります。民間療法を試した時期が涼しくなる季節と重なっていると、本当に民間療法で治ったのか、それとも自然に治まったのかは判断ができません。冬になって症状が治まっても、白癬菌の感染が残っている限り、再び高温多湿の季節になると増殖を再開して症状が復活します。毎年夏に再発しているようあれば、民間療法で治っているとは到底言い難いでしょう。

とくに爪水虫は爪の奥深くまで入り込んでいるため、指の間の水虫に使うような塗り薬でも効果が出にくく、身体の中から作用させる飲み薬を使わなければならないほどです。外からの民間療法を試したところで完治できるとは考えないほうがいいでしょう。

水虫治療は根気が必要 一番確実なのは薬

ここまで解説してきたように、民間療法を1度や2度行って症状が改善したように見えても、全ての白癬菌が退治できたわけではありません。

治療期間が長期にわたることを考えると、やはり一番確実なのは薬を使った方法です。

最近では、これまで病院で処方してもらわなければならなかったような医療用薬品がドラックストアで買える市販薬にも使われるようになったため、市販されている塗り薬などでも白癬菌による水虫であれば効果は十分期待できます。

まずは、皮膚科で本当に水虫なのかを確かめた後、処方された薬や市販の薬を使うようにするのが、もっとも確実に、早く治す方法です。